デロイト主催のベンチャーコンテストの大賞に輝いたのは・・・
デロイトトーマツベンチャーサポート株式会社が主催するベンチャー企業のためのイベント「Morning Pitch」をご存知でしょうか。
モーニングピッチは、毎週木曜AM7時から開催している、
ベンチャー企業と大企業の事業提携を生み出すことを目的としたイベントです。
2013年から始まり、これまでに累計累計950社超のベンチャー企業が登壇し、
大企業やベンチャーキャピタル、メディアなどに対して公演を行っています。
そして、その中から最も活躍が期待されるベンチャー企業を表彰するコンテスト
「モーニングピッチスペシャルエディション2019」が
2019年1月に開催されました。
そこで、最優秀賞に輝いたのが訪日観光人向けサービスを手がける「WAmazing」です。
WAmazingは訪日外国人に日本の窓口に当たる空港内で
無料SIMを提供しています。
そんな太っ腹でどうやって儲けているの？？
と、思った人もいるかと思います。
WAmazingの収入源は主に２つで、
1つが、無料SIMには通信制限があり、一定容量しか使えず、それ以上データ通信を行う場合は追加料金を払う必要があります。これが収入源になります。
もう1つが、専用アプリ内で、宿泊施設の予約やレジャー施設の予約を行ってもらうことで受けられる手数料収入です。
訪日外国人にターゲットを絞り、ハードを提供する代わりにソフトで儲けている、すごくシンプルな仕組みだが、
思いつきそうで思いつかないビジネスだと思う。
このビジネスを思いついたのは
WAmazingの代表である加藤史子氏であるが、
このビジネス誕生の秘密は彼女の経歴にあると思います。
スキーのリフト券が19歳はタダになるキャンペーン『雪マジ！19』をご存知でしょうか。
大学1年生の利用料をタダにすることで、目先では損しているように思えるが
この時期に、スキー・スノボーをやってもらうことは、リピート顧客化に繋がり、
将来的にはスキー業界にとってプラスになるという仕組みだ。
当初は多くのスキー場に猛反対を受けたそうだが、現在は全国190以上のゲレンデが参加する定番キャンペーンになった。
これを企画したのが当時リクルートに努めていた加藤氏です。
「足元で損をして、先の未来で利益をとる」
「木をみず、森をみる」
WAmazingのビジネスにも、『雪マジ！19』に共通している発想ではないだろうか。
WAmazingのビジネスは、『雪マジ！19』での成功経験を持つ、
彼女だからこそ生まれたビジネスモデルであるように思えた。
