AI技術で変わるリアル店舗の運営法&広告ビジネス
凸版印刷がAI開発のAWL(アウル、東京・千代田)と連携し、小売業向けにAIカメラを使って、来店客の性別や年齢などの属性を判別し、その人に最適な広告を配信することで、顧客データ分析や広告の効果最大化を図るサービスを2020年1月から提供開始するとリリースされました。
また、埼玉高速鉄道もAI技術を生かして、天候や乗客の特性などに応じて異なる広告を放映するシステムを鉄道車両に導入するそうです。
いままでリアル店舗はネットと比較したときに、顧客のデータが取れないデメリットや広告がマスに対してしか発信できないデメリットがありましたが、このようにAI技術を活用することで、顧客データの取得やターゲット別広告の配信が可能になり、効果的、効率的になっていくことが期待されます。
そんな中、これらの技術を使って、いち早く効果を上げている企業が伊勢神宮で有名な三重県伊勢にあります。
「有限会社ゑびや」です。
ゑびや大食堂は、IT技術・AI技術を活用した販促活動や店舗オペレーションの改善を図ったことで、従業員の数はそのままに、2012年からの4年間で売上を4倍に、利益率を10倍に成長しました。
圧倒的なのがその効率性で、完全週休2日制、勤務時間を午前9時~17時45分(残業なし)に設定、有給休暇消化率も80%にまで向上するなど、飲食業に見られる過剰労働とは無縁の道を歩むまでに成功しています。
AIによる来店予測は、的中率90%で、翌日の来客数・注文数が把握できるそうです。
これまで、データ分析を武器にネットビジネスは成長を遂げてきましたが、その技術がリアルにも反映され、大きな市場となる波が今、まさにやってきているようです。