話題のダイナミックプライシングが小売店にもやってくる?!
ダイナミックプライシングをご存じでしょうか。
需要に合わせて価格を変動させる価格設定ですが、もともとはホテル業界では、アパホテルを筆頭に一般的に行われていたことです。
それが近年ではAIの発展によって、需要予測が手軽に高精度に行えるようになったことで、様々な分野に普及してきており、最近では、Jリーグの横浜マリノスが試合の重要性・人気度から価格を変動させるダイナミックプライシングを導入して話題になりました。
これが、今、小売業界にも広がっていこうとしているのです。
家電量販店大手のビックカメラは、2020年度末を目途に、需給状況や競合価格などによって価格を変動させる「ダイナミックプライシング」の全店舗導入をします。
家電量販店は、価格競争が激しく、今までは、
「他店のチラシを持参すれば、それよりも安くします!」
などと、低価格競争をやってきていました。
しかし、リアル店舗同士だけでなく、ネット通販との価格競争が激しくなってきており、
さらにアマゾンなどのネット通販サイトは売れ行きや競合店のデータを駆使して価格を変動させている。
それに対抗するためビックカメラも1日の中でも価格を変えるなどしていたそうだが、人手不足のこのご時世に限界が来たのだ。
そんな中、リアルタイムに価格を全店舗変更していくことを可能にしたのが電子ペーパーを採用した電子棚です。
これにより、本部からの一斉配信で価格をリアルタイムに変動させることができるようになりました。
電子棚の価格はまだまだ高く、費用対効果がどこまで期待できるか読めない部分があるが、これが普及することで、初期投資が安く済むようになれば、一気に小売店業界にダイナミックプライシングシステムが広がるようになるのではないかと期待される。